講師
宮坂 強
サムエルプランニング株式会社 代表取締役
講義の目的
医療機器開発のプロセス、チーム編成とプロジェクトマネジメントの役割を理解する。
講義の内容
まず医療機器開発において考えるべきポイントについて説明があり、医療現場での課題に対してどのようなアンメントニーズ(いまだに治療法が見つかっていない、あるいは現状の治療法に限界のある疾患に対する医療ニーズ)があるかを分析評価するための要点が示されました。
続いて、医療機器の開発プロセスが解説されました。医療機器事業に参入する前には、自社のポジショニングや強みを明確にして、開発を実現できる技術が十分にあるかどうか見極めることが大切であり、目指す事業形態をイメージして、設計段階から量産化を見据えた多様なエンジニアリングが必要だといいます。
そのためにはマーケティングが重要で、SWOT分析により自社の強みを把握し、医療従事者の協力を得て適切な人材によるチーム編成を行うことの重要性が説かれました。
さらに、臨床試験後の出口戦略、グローバル展開の重要性、量産化の技術的実現性や製造コストの検証、マーケットサイズや競合分析による将来的な採算性の検証といった具体的な要点について解説があり、製品開発においてマーケティングが果たす中心的な役割や、市場分析で確認すべき項目などを紹介。
最後に日本のベンチャー企業買収の成功事例を挙げ、開発計画・試験体制、QMS、製造体制などにおいて、買収した製薬会社の立場から見た評価ポイントを示し、ベンチャー企業の出口戦略が語られました。