講師

メドテックアクチュエーター合同会社  東 潤一氏

2025年2月のメドテックサロンでは、講師としてメドテックアクチュエーター合同会社  東 潤一さんをお招きして、オンラインにて講演を開催いたしました。

講義テーマは「医療・ヘルスケアイノベーションにおけるアクセラレーターの役割」です。
「アクセラレーターとは?」「メドテックアクチュエーターは何をするアクセラレーターか」「医療・ヘルスケアにおけるグローバルを見渡した事業化」「自身に合った市場への事業展開を目指す」という流れでお話いただき、最後に現在進行中のプログラム「J-Star X Healthcare Acceleration Program」につてご説明いただきました。

まずは、アクセラレーターとインキュベーターとの違いについてご説明いただきました。また、研究開発の進捗を測るツールとして、NASAで開発されたTechnology Readiness Level(TRL)をご紹介いただきましたが、これはディープテック領域の事業化を客観的に測るツールとして応用されているもので、医療・ヘルスケア分野でも広く使われ、共有されています。

このTRLでは、事業化フェーズへの移行後に評価の基準が180度変わります。例えばTRL:1~3では、主に公的な機関の研究開発助成(AMED等)を使って技術を確立するため、革新性・科学的・医学的根拠など技術まわりが評価のポイントになり、TRL:4~10では説得する先がVCやパートナーの企業になるため、技術的な進捗に加えて事業実現性・成長性が評価のポイントになります。TRL:1~3はテクノロジープッシュ、TRL:4~10はマーケットプルという大きな違いがあり、資料のつくり方もそれぞれで大きく変わります。

続いて「自身に合った市場への事業展開を目指す」方法についてお話いただきました。大半のアクセラレーターは自ら市場へ行き、そこにあるアクセラレーションプログラムに参加しています。

一方、メドテックアクチュエーター合同会社のコンセプトは「Born Local,Grow Global」です。スタートアップが生まれたエコシステムから、海外の特定の市場を目指すのではなく、生まれた地にいながら海外のエコシステムへのアクセスを提供し、グローバルスケールに成長していくことを支援しています。

同社では、事業化の検討を始めたと同時にグローバル視点での戦略立案と実行を促し、国・地域を特定せず、海外のエコシステムと強力なネットワークをベースとしたプログラムを構築しています。

現在、メドテックアクチュエーター・ACCELERATOR JAPANは、9か月間にわたるプログラムで3つのフェーズを構成し、グローバルの視点での事業戦略の立案、リソースの活用、海外の投資機関や大手企業から評価を受ける上での企業価値を向上し、グローバルスタートアップへのスケールアップを目指す「J-Star X Healthcare Acceleration Program」を進行中です。

このプログラムには20社が参加し、現在フェーズ2に10社が進みました。こういったプログラムをさまざまな国々の政府機関、医療研究機関、投資家、企業など100以上のパートナーと連携することで、有機的な医療・ヘルスケアのイノベーションエコシステムネットワークを構築しようとしています。

講演の最後には、支援対象についてや利益構築についての質問、「御社がコーチングに入って先々も繋いでいくということであれば『こういうコーチがいるから安心して資金調達ができますよ』と言えそうです」との感想が寄せられました。

東さん、ありがとうございました。